発泡スチロールは、ポリスチレン樹脂を発泡させたものと発泡スチロール協会(JEPSA)が説明しています。東京都保健医療局の食品安全FAQは、熱に弱いポリスチレンなどを用いた電子レンジ不可のパッケージを誤ってレンジ加熱した場合、変形したり溶けてしまったりすることがあると説明しています。電子レンジで使える容器かどうかは、容器の「電子レンジ使用可」などの表示と耐熱温度で判断します。ここでは、公的機関とメーカーの資料で確認できた内容を整理します(2026年10月23日確認)。
発泡スチロール容器は電子レンジで溶ける?
発泡スチロール協会(JEPSA)の解説では、発泡スチロールは約98%が空気、約2%が石油由来のポリスチレン樹脂でできているとされています。つまり、発泡スチロール容器の素材は、次の東京都のFAQに出てくるポリスチレン(PS)です。
東京都保健医療局の食品安全FAQ「パッケージに入ったまま電子レンジで調理すると、パッケージが熱で溶けないか心配です。」には、次のことが書かれています。
- 食品に使われているパッケージには、熱に強く電子レンジで加熱調理できるものと、加熱すると変形したり溶けたりするものがある。
- パッケージに電子レンジOKと書かれているものは、使用方法と加熱時間を守れば溶け出すことはない。耐熱温度の目安は140℃。
- 食品パッケージに使われているプラスチックには、主にポリプロピレン(PP)とポリスチレン(PS)の2種類がある。PPは耐熱温度が140℃以上のものなら電子レンジで使用できる。
- 熱に弱いポリスチレンなどを用いた電子レンジ不可のパッケージを誤ってレンジ加熱した場合は、変形したり溶けてしまったりすることがあるが、万一食べてしまっても消化・吸収されることはない。ただし、レンジ不可のパッケージの加熱は販売の際には想定されていないことなので、加熱前にパッケージをよく確認するよう書かれている。
パナソニックの情報サイトも、ポリスチレン(PS)は軽く剛性があるものの耐熱性は低く、基本的に電子レンジでは使用不可能なものが多いと説明しています。国民生活センターは、発泡ポリスチレン製容器について、軽くて丈夫でクッション性があり、主に即席カップめんや総菜に使われていると紹介しています。
電子レンジで使える容器かどうかの見分け方
日立の電子レンジのよくあるご質問では、プラスチック容器について次のように案内しています。加熱する前に容器の種類や材質を確認し、消費者庁の家庭用品品質表示法に基づく耐熱温度を確認すること、材質や耐熱温度の表示がないものは使わないことです。
| 容器の表示 | レンジ加熱(日立の案内) |
|---|---|
| 「電子レンジ使用可」の表示がある | 使える |
| 耐熱温度の表示があり、140℃以上 | 使える |
| 「電子レンジ使用可」の表示がない | 使えない |
| 耐熱温度の表示がない、または140℃未満 | 使えない |
パナソニックの情報サイトは、容器の底面に耐熱温度が書かれていればその値で判断できること、素材が不明な場合や底面の表示が読めない場合は避けることを挙げています。また、容器本体とふたの耐熱温度が異なる場合(例として、本体140℃に対しふたが80℃)は、ふたを外してラップで覆って加熱するよう勧めています。
国民生活センター・NITEが示している注意点
- 国民生活センター(2026年3月25日公表):電子レンジには使用できる容器と使用できない容器があり、容器によっては電子レンジで使用できないものもあるため、取扱説明書をよく確認するよう呼びかけています。
- 製品評価技術基盤機構(NITE):原則使用できない様々な素材の容器を加熱すると、容器が発煙・発火、破損、変形などに至るおそれがあるとし、その例として耐熱性のないプラスチックの容器が変形することを挙げています。電子レンジの取扱説明書や容器の表示内容をよく確認し、正しく選んで使用するよう呼びかけています。
- 国民生活センターの注意喚起(奈良県サイト掲載):カップ麺の容器に水を入れて容器のまま電子レンジで加熱したところ、容器の一部が燃え出した事例が紹介されています。容器には「電子レンジ調理不可」と書かれていたとされ、ふたの裏側がアルミになっており、そこから火花が出たと考えられると説明されています。この事例の原因はふたの裏のアルミで、容器が溶けた事例ではありません。
参考にした資料
- 発泡スチロールは何でできている?成分をやさしく解説(発泡スチロール協会 JEPSA)
- パッケージに入ったまま電子レンジで調理すると、パッケージが熱で溶けないか心配です。【食品安全FAQ】(東京都保健医療局)
- 電子レンジに使える容器、使えない容器を知りたいです。(日立の家電品)
- プラスチックは電子レンジで加熱していいの?使える容器の種類とは(パナソニック UP LIFE)
- 電子レンジによる事故を防止!使い方を再チェックしませんか?(国民生活センター)
- 発泡ポリスチレン製容器にMCTオイルやえごま油等を加えるのはやめましょう(国民生活センター)
- 電子レンジで使用できない容器に注意(製品評価技術基盤機構)
- 電子レンジによる事故を防止しましょう(国民生活センターの注意喚起・奈良県サイト掲載)


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