賞味期限が過ぎた納豆について、タカノフーズは、期限を過ぎた納豆を食べることは「お勧めできません」と回答しています。ミツカンは、未開封であれば期限が過ぎてすぐに傷むことはなく食べることはできるが、風味は徐々に劣化する、と回答しています。この記事では、この2社の公式Q&Aと自治体の資料に書かれている範囲だけを、会社別に整理します(2026年10月23日確認)。何日までなら大丈夫という日数は、今回確認した出典には書かれていません。
賞味期限と消費期限は何が違うのか
群馬県食品・生活衛生課の資料(令和4年10月発行)では、期限表示を次のように説明しています。
| 賞味期限 | 消費期限 | |
|---|---|---|
| 意味 | おいしく食べることができる期限 | 過ぎたら食べない方がよい期限 |
| 対象の例 | スナック菓子・カップ麺・缶詰など、品質の劣化が比較的穏やかな食品 | 食肉・総菜・生菓子類など、品質が急速に劣化しやすい食品 |
同じ資料には、賞味期限は表示されている保存方法に従って保存していれば、期限を過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではないこと、期限表示は袋や容器を開封していない状態で保存方法どおりに保存した場合の期限であることも書かれています。この説明は食品全般についてのもので、納豆に限った記述ではありません。納豆については、次の各社の回答を確認しました。
賞味期限が過ぎた納豆は食べられるのか(メーカー公式の回答)
タカノフーズ
タカノフーズのお客様相談室のよくある質問では、「賞味期限が過ぎた納豆は食べられますか?」に対して、期限を過ぎると風味が落ちたり臭いが強くなったりし、いずれも本来の風味が損なわれるので、食べることはお勧めできない、と回答しています。納豆の賞味期限は、冷蔵保管(10℃以下)でおいしく食べられる期限だとも説明しています。
「賞味期限が過ぎると納豆はどうなってしまうのですか(腐るのですか)?」という質問への回答は次のとおりです。
- 外観が茶色っぽくドロッと溶けたような状態になり、ツンとする臭いや焦げたような臭いが発生する
- 食べるとシャリシャリとした砂を噛んだような食感があり、苦味がある
- さらに日がたつと、表面に白い粒々したアミノ酸の結晶が現れる
- いずれでも健康に害になるとは考えにくいが、本来の風味は失われる
また、一度開封した納豆は食中毒防止の観点から、賞味期限を待たずになるべく早く食べるように案内しています。
ミツカン
ミツカンのお客様相談センターの「賞味期限を過ぎた商品は食べられますか?」(2025年4月15日更新)では、未開封であれば過ぎてすぐに傷むことはなく、食べることはできるが、風味は徐々に劣化しておいしくなくなる、と回答しています。賞味期限は、未開封で保存方法を守った場合においしく食べられる期限だと説明しています。
納豆については、糸が引かなくなる、臭いが強くなる、色が濃くなる、ジャリジャリとした食感になる(チロシン)といった変化が起きる場合があるとしています。さらに、納豆のような生ものは、賞味期限を過ぎると傷んでしまう場合もあるとも書かれています。
なお、同社の「納豆は賞味期限ぎりぎりの方がおいしいのですか?」には、賞味期限内はいつでもおいしく食べられる、と回答しています。
▶ 動画で確認:報道で見る納豆の賞味期限の目安
TBSの報道番組が、納豆など身近な食品の賞味期限切れの実態を調査データとともに解説しています。納豆メーカーが「賞味期限をしっかり守ってほしい」としている点が、本節のメーカー回答と合うため、この節に置きます。
出典:TBS NEWS DIG Powered by JNN「知らないうちに「賞味期限」切れ…1位「わさび・からし」 2位「納豆」 開封後「お早めに…」目安は?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG」(YouTube・約10分)
納豆の白い粒の正体
ミツカンのQ&A(2024年11月29日更新)は、納豆の表面の白いものを2種類に分けて説明しています。
- 白い綿状のもの:納豆菌の菌膜で、納豆菌が正常に発酵した状態
- 白いつぶつぶ:チロシンというアミノ酸の結晶。長時間10℃以上で保管された場合や賞味期限を過ぎた場合に、発酵が進んで発生する。ひきわり納豆は特に発生しやすい。水に溶けにくいため食べるとジャリジャリとした食感になるが、アミノ酸成分で体には害のないものと回答している
タカノフーズも、期限を過ぎてさらに日がたつと表面に白い粒々したアミノ酸の結晶が現れる、と回答しています(上記)。
アンモニアのような臭いがするとき
ミツカンのQ&A(2025年3月31日更新)では、納豆からアンモニアや消毒剤のような臭いがする場合は、発酵が進みすぎている可能性があるとしています。保管温度が長時間10℃以上になると発酵が過剰に進み、味や香り、外観が変化することがあります。発酵が過剰に進んだ場合の主な変化として、次の3点を挙げ、いずれも体に影響はないと回答しています。
- 大豆のたんぱく質が発酵してアンモニア成分が生成され、増えると不快な味・臭い(刺激臭)になる
- 表面に白いつぶつぶ(チロシン)が発生し、砂を噛んだような食感になる
- 色が黒くなる、糸引きが悪くなる、表面がドロドロするなどの見た目の変化があり、味としては苦みを感じる
タカノフーズも、冷蔵庫(10℃以下)に保存せず10℃を超えた状態が続くと、納豆菌が活動を始めて発酵が進み、アンモニアが多く発生したり品質に変化が生じたりすることがある、と回答しています。
冷凍保存について
冷凍については、2社とも可能としていますが、扱いに違いがあります。
- タカノフーズ:冷凍保存は可能。冷蔵していたものより若干風味や食感が変わる。解凍は電子レンジや常温ではなく、冷蔵庫に移して自然解凍する。冷凍期間が長くなるほど品質が悪くなるため、あまりお勧めはできない
- ミツカン(2026年7月3日更新):食感がやわらかくなったり風味が若干変化したりするが、冷凍保存も可能。容器を乾燥を防ぐため密封できる袋に入れて冷凍し、食べる前日に冷蔵庫に移して自然解凍する。電子レンジでの解凍は、容器が溶けたりたれが破裂したりする可能性があるのでやめるよう案内している
今回確認した出典に書かれていないこと
- 賞味期限を過ぎて何日までなら食べられる、という日数の目安(両社とも日数は示していません)
- 2社以外のメーカーの見解(今回は確認していません)


コメント