赤ちゃんのバイバイは何ヶ月から?始まる目安と促し方・しない時の対応

赤ちゃんのバイバイは何ヶ月から?始まる目安と促し方・しない時の対応 ライフスタイル

バイバイは生後9〜10ヶ月頃が目安|早い子・ゆっくりな子の幅

赤ちゃんのバイバイは、生後9〜10ヶ月頃から見られ始める子が多いとされています。早い子では生後6〜8ヶ月頃から手を振るような動きが出ることもあり、1歳前後でゆっくり始まる子もいます。

この記事では、バイバイが始まる時期の幅や、バイバイが赤ちゃんのどんな成長を表しているのかをお伝えします。あわせて、家庭での促し方と、しないときの考え方・相談の目安もまとめました。

先に全体像をお伝えすると、バイバイは「まねっこ」と「人への関心」が育ってきたサインです。始まる時期には個人差が大きく、少し遅めでも慌てなくて大丈夫です。

周りの赤ちゃんが手を振っている姿を見ると、不安になるのは自然なことです。まずは目安の幅を知って、気持ちを落ち着けるところから始めましょう。

「うちの子はまだかな」と感じる場面は、意外と身近にあります。児童館で同じ月齢の子が手を振っていたとき、友人の子の動画を見たとき、母子手帳の記録欄に「バイバイをするか」という問いを見つけたときなど、ふとした瞬間に気になることがあるかもしれません。

けれども、目安はあくまで「多くの赤ちゃんに見られる時期」を示したものです。ある月齢までにできなければならない、という意味ではありません。まずは、どのくらいの幅の中で赤ちゃんたちが育っているのかを、ゆっくり確認していきましょう。

月齢ごとの様子を、表にまとめます。

月齢の目安 よく見られる様子
生後6〜8ヶ月頃 おすわりが安定し始め、大人の動作をまねして手を振るような動きが出る子もいる
生後9〜10ヶ月頃 バイバイやパチパチが見られ始める子が多い
生後10〜11ヶ月頃 パチパチ、バイバイ、こんにちはなどの身振りが増える。名前を呼ばれると手を上げる子もいる
1歳頃 大人の言葉を理解して、声かけに合わせて動作をするようになってくる

これは多くの赤ちゃんに見られる目安であり、守らなければならない基準ではありません。幅の中に収まっていなくても、すぐに心配するものではありません。

表の見方にも、少しコツがあります。「この月齢に入ったらできるはず」と読むのではなく、「この頃から少しずつ増えていく」と、なだらかな坂道のように捉えてみてください。始まりの時期だけでなく、動きが整っていく過程そのものが、赤ちゃんの成長の記録になります。

早産で生まれた赤ちゃんの場合は、出産予定日からの月齢(修正月齢)で考えます。表を見るときも、暦の上の月齢ではなく修正月齢に当てはめてあげてください。

POINT バイバイの目安は「生後9〜10ヶ月頃が中心、早い子は6〜8ヶ月頃、ゆっくりな子は1歳前後」と、幅で捉えると気持ちが楽になります。

早い子は生後6〜8ヶ月頃から手を振ることも

早い子では、生後6〜8ヶ月頃からバイバイに似た手の動きが見られることがあります。ちょうど、おすわりが安定してくる頃です。

赤ちゃんは、しっかりおすわりができるようになる頃から、大人の動作をまねするようになります。おすわりで両手が自由に使えるようになることが、手を振る動きの土台になります。

体を支える必要がなくなると、赤ちゃんの視界も広がります。向かい合った大人の表情や手の動きがよく見えるようになり、「あの動きをやってみたい」という気持ちも生まれやすくなります。手を振る動きは、体の準備と見る力がそろって初めて現れるものです。

この時期のバイバイは、手を左右にぎこちなく振るだけのことも多いです。動きが整っていなくても、それは自然な途中経過です。

手のひらが自分のほうを向く「逆さバイバイ」も、成長の途中で見られる動きのひとつです。ここでは深入りしませんが、見かけても珍しいことではありません。気になる状態が長く続くときは、乳幼児健診や小児科などで相談すると安心です。

この頃のバイバイは、まだ意味を分かってしているわけではありません。大人が喜ぶ様子が楽しくて、何度もまねを繰り返しています。

早く始まった、まだ始まっていない、という違いは、その子のペースの範囲と考えて大丈夫です。早い子が特別というわけでもありません。

また、バイバイをしていても、大人が気づいていないことがあります。赤ちゃんは、見せたときではなく、遊んでいる最中に急に手を振ったり、ひとりで手を動かしたりすることも多いからです。

実際に、「大人がバイバイを見せたときに返してくれるのは一部で、あとは遊びの中で急に、あるいはひとりで急に手を振ることがほとんど」という声もよく聞かれます。見せたときに反応がなくても、見ていないところで試している可能性があります。

ほかにも、生後8ヶ月頃に両手をぶんぶん振っていたけれど、片手で手を振るようになったのは大人のまねをするようになった最近、という赤ちゃんもいます。最初の両手の動きは、バイバイのつもりではなかったのかもしれません。それでも、手を大きく動かす経験が、のちの動きにつながっていると考えられます。

「手をぶんぶん振っているのは、もしかしてバイバイ?」と感じたら、「バイバイ上手だね」と声をかけて受け止めてあげましょう。

早産で生まれた赤ちゃんは、出産予定日からの月齢(修正月齢)で考えるとよいとされています。目安を見るときも、修正月齢に当てはめてあげてください。

早い時期に手を振る動きが見られたからといって、その後の発達が早い、遅いと決まるわけではありません。早く始まったことを喜びつつ、次の変化を楽しみに待つ気持ちでいられると、毎日がぐっと穏やかになります。

パチパチなど同じ頃に出てくる仕草の目安

バイバイと同じ頃には、ほかにもいくつかの仕草が出てきます。目安を一覧にしておきます。

  • バンザイ・オツムテンテン:生後6〜7ヶ月頃から、大人の動作をまねする子がいます
  • パチパチ(拍手):生後10〜11ヶ月頃に身振りとして見られることが多いです
  • バイバイ・こんにちは:生後10〜11ヶ月頃に増えてきます
  • 名前を呼ばれると手を上げる:生後10〜11ヶ月頃、お得意のポーズをする子もいます
  • 指さし:生後10〜11ヶ月頃、興味を持ったものを指で示すようになります
  • 喃語(なんご):「ダー」「ンマンマ」など、言葉に近い音が増えます

この順番は決まっていません。パチパチが先の子もいれば、バイバイが先の子、指さしが先の子もいます。

手を振る動きと、手を合わせる動きは別の動きです。どちらかが得意でも、どちらかが後から出てきても、自然なことです。ご家庭でも、パチパチが10ヶ月頃、バイバイや指さしはその少し後、という順番で出てくる赤ちゃんもいます。

10〜11ヶ月頃には表情もいっそう豊かになり、音楽に合わせて体を揺らす子もいます。こうした楽しそうな様子も、人への関心が育っているしるしです。

指さしは、赤ちゃんが指した先を見て「ああ、ワンワンね」と応えるやりとりを重ねるうちに、言葉の基礎になっていきます。最初は、何かを指しているというより、自分の指をじっと見て遊んでいるように見えることもあります。それも、指先を使い始めた大切な一歩です。

「ママ、どこ?」と聞くとママのほうを振り返ったり、「バイバイ」「上手」などよく聞く言葉を理解したりする様子も出てきます。

喃語は、赤ちゃんの発声練習のようなものです。赤ちゃんが声を出したら、同じように返してあげましょう。声のやりとりを楽しむ経験も、身振りや言葉につながっていきます。

1歳頃になると、大人の言葉を理解して動作をするようになります。「バイバイは?」と声をかけると手を振る、というやりとりです。

ここで、同じ頃の仕草を見渡すためのチェックの視点を整理しておきます。

見てみたい視点 見るときのポイント
大人のまねをするか バンザイ、オツムテンテン、パチパチなど、どれか一つでも増えていれば十分
声のやりとりができるか 赤ちゃんの声に同じように返すと、また声を出すかどうかを見る
人への関心があるか 目が合う、笑いかけると笑い返す、名前を呼ぶと反応するなどを見る
指先を使えているか 物をつかむ、持ち替える、指で何かを指すなどの動きを見る

全部がそろっていなくても問題ありません。バイバイだけを見るのではなく、いくつかの仕草が少しずつ増えているかどうかを、ゆったり眺めてみてください。

バイバイは「まねっこ」と人への関心が育っているサイン

バイバイは「まねっこ」と人への関心が育っているサイン

バイバイやパチパチは、かわいらしい仕草であるだけでなく、赤ちゃんの心と体の成長が重なって現れたものです。

特に大きな意味を持つのが、まねっこ(模倣)の力と、人への関心の芽生えです。

手を振る、手を合わせるという動きには、次の2つの発達が関わっています。

  • 体の発達:おすわりが安定して両手が自由に使えること、手や指を思うように動かせること
  • 心の発達:周りの人への関心、気持ちを伝えたい・やりとりしたいという思い

バイバイは、言葉を話す前の赤ちゃんにとって、気持ちを伝える大切な手段のひとつです。指さしと同じように、身振りで思いを表す動きと考えられています。

赤ちゃんは、言葉がまだ出ない時期にも、身振りを通じて「見て」「楽しいね」「また会おうね」といった気持ちを表そうとします。大人の側が身振りを受け止めて言葉で返すことで、やりとりの経験が少しずつ積み重なっていきます。

ですから、バイバイが見られたときは「手を振れた」だけでなく、「人とつながろうとしている」ことの表れだと受け止めてあげてください。

最初は意味がわからなくても大丈夫な理由

赤ちゃんは、最初からバイバイやパチパチの意味を理解しているわけではありません。まずは大人の動作を見て、まねをするところから始まります。

まねをすると、周りの大人が笑顔で喜んでくれます。その反応がうれしくて、赤ちゃんは何度も繰り返すようになります。

まねっこをする理由として、「自分もママやパパの仲間」という気持ちや、憧れの存在に近づきたいという思いがあるのかもしれない、と言われることもあります。大好きな人と同じことができる喜びが、赤ちゃんを動かしているのかもしれません。

やがて、その動作が使われる場面を何度も経験するうちに、「お別れのときにする動き」だと少しずつ結びついていきます。

すると、単なるまねだった動作が、気持ちを伝えるコミュニケーションのサインへと変わっていきます。

POINT 最初のバイバイは「意味」ではなく「まねして、喜ばれる」ことで広がります。意味は、場面を重ねるうちに後からついてきます。

意味がわからないうちのバイバイにも、ちゃんと学びの価値があります。赤ちゃんにとっては、まねをすること自体が学習なのです。

ですから、「意味もわからず手を振っているだけなら練習しても仕方ない」と考える必要はありません。意味を教え込むのではなく、楽しい場面を重ねることで、動作と場面が自然に結びついていきます。

まねの仕方には個人差もあります。よくまねをする子もいれば、まずはじっと大人を見ている子もいます。見ている時間も、大切な学びの時間と考えてよいでしょう。

ここで、まねっこの様子を見るときに役立つ、タイプ別の捉え方をまとめます。

赤ちゃんの様子 捉え方と関わり方
すぐにまねをする 喜んで見せると、さらに楽しんで繰り返しやすい。疲れているときは切り上げる
じっと見ているだけ 観察している時間も学びのうち。見せる回数を重ねながら待つ
別の遊びに夢中になる おもちゃに気をとられる時期もある。場面を限って、短く見せる
見せたときは反応がなく、後でひとりでする 覚えている証拠かもしれない。見つけたら声をかけて一緒に喜ぶ

1歳を過ぎる頃には、おたまで鍋をかき混ぜたり、スマートフォンで電話をかけるしぐさをしたりと、生活の中の道具を使ったまねも増えてきます。

バイバイは、こうした「まねをしながら生活を覚えていく」流れの入り口にあたる、最初のまねっこ遊びといえます。

後追い・人見知りなど同じ時期の心の変化との関係

バイバイが見られる頃は、心の成長も大きく動く時期と重なっています。この時期の変化を知っておくと、毎日の見え方が変わります。

生後8〜11ヶ月頃は、人見知りが続いたり、いっそう強くなったりすることがあります。知らない人に抱かれると泣いてしまう子もいます。

ハイハイができるようになると、後追いも始まります。ママやパパの後をついて回り、姿が見えなくなると泣き出す子もいます。

トイレにも落ち着いて行けず、大変に感じるかもしれません。でも、人見知りも後追いも、大好きな人への愛着の表れです。

抱っこして安心させてあげることが、いちばんの対応です。安心できる人がそばにいると、赤ちゃんは少しずつ外の世界へ関心を広げていきます。

この時期は、ハイハイやつたい歩きで行動範囲が広がり、好奇心もぐんと強くなります。引き出しを開けたり、手の届く範囲のものを引っ張り出したりと、目が離せない場面が増えます。心の変化と体の変化が同時に進んでいる時期なのです。

バイバイと後追い・人見知りは、どれも「特定の人を大切に思い、人とのやりとりを求める」という同じ流れの中にあると考えられます。

後追いの時期は、離れる前に「ちょっと待っててね、バイバイ」と短く声をかけ、戻ったら「ただいま」と抱っこしてあげましょう。お別れと再会の流れが、バイバイの意味を知るきっかけにもなります。

人見知りの時期に、知らない人へのバイバイを無理に求める必要はありません。ママやパパのそばで、安心して眺めているだけで十分です。

人見知りや後追いの強さ、始まる時期にも、バイバイと同じように個人差があります。ほかの子と同じでなくても、その子なりの愛着の育ち方と受け止めてください。

同じ時期に起こりやすい変化を、ご家庭での受け止め方とあわせて整理します。

この時期の変化 ご家庭での受け止め方
人見知り 愛着の表れ。知らない人に無理に近づけず、そばで安心させる
後追い 姿が見えないと泣く子もいる。短く声をかけて離れ、戻ったら抱っこする
身振りの増加 パチパチやバイバイ、こんにちはなど。見つけたら一緒に喜ぶ
喃語・指さし 声には同じように返し、指した先を見て言葉にして応える

保護者の方が疲れてしまうときは、周りの家族に交代してもらったり、気持ちを話したりすることも大切です。赤ちゃんの心の変化に寄り添うためにも、大人自身が無理をしすぎないようにしてください。

バイバイを引き出す家庭での促し方

バイバイを引き出す家庭での促し方

バイバイは、特別な教材や長い練習がなくても、毎日の暮らしの中で自然に促せます。

大切なのは、「教え込む」ことよりも、「見せて、一緒に楽しむ」ことです。

この章では、見本の見せ方、遊びや人との関わりの使い方、できたときの喜び方と無理をさせないコツを順に紹介します。

まず、全体の流れをまとめます。

  1. お別れの場面で、声と一緒に手を振って見せる
  2. 遊びの中でも、パチパチやバイバイを取り入れる
  3. 赤ちゃんが手を動かしたら、笑顔で一緒に喜ぶ
  4. 嫌がる日はお休みして、また別の日に楽しくやり直す

すべてを一度にやる必要はありません。取り入れやすいものをひとつ選んで、続けてみてください。

促し方を選ぶときは、赤ちゃんのタイプとご家庭の生活リズムに合わせるのがコツです。外出が少ない日は玄関での見送りを、家族が多いご家庭は兄姉や祖父母との関わりを、というように、無理なく続けられる方法から始めましょう。

▶ 動画で確認:小児PTが解説するバイバイの教え方

小児理学療法士が、バイバイやハーイを教えるにはまねっこを促すことが大切で、「見る・聞く・動く」の3つが必要だと説明する動画です。家庭での促し方を扱う節で、専門家の解説として置きます。

出典:【小児PT】こどもリハビリかめきち【かめtube】「【Q&A】バイバイ、ハーイをしない【Live】」(YouTube・約9分)

お出かけやお別れの場面で毎回見せる

いちばん取り入れやすいのは、お別れの場面で毎回バイバイの見本を見せることです。

家族が出かけるとき、おじいちゃん・おばあちゃんが帰るとき、ビデオ通話を終えるときなど、機会は意外とたくさんあります。

声と動作をセットにして、同じ言葉で繰り返しましょう。「バイバイ」と言いながら、大きくゆっくりと手を振ります。

赤ちゃんと目が合ったときに手を振るのも、やりとりを楽しむきっかけになります。

お別れだけでなく、食事の終わりや遊びを終えるときの区切りに、バイバイを取り入れる方法もあります。

場面 見せ方のコツ
家族が出かけるとき 赤ちゃんと目線を合わせ、「いってらっしゃい、バイバイ」と声に出して手を振る
祖父母や来客が帰るとき 一緒に見送り、相手にも赤ちゃんに向けて手を振ってもらう
ビデオ通話の終わり 画面に向かって「バイバイ」と声をかけ、画面の向こうの人にも手を振ってもらう
食事や遊びの終わり 区切りの合図として「おしまい、バイバイ」と手を振る

毎回同じ場面で見せると、赤ちゃんは「この場面で、この動き」と結びつけやすくなります。

見せるときは、言葉を短くそろえるのがポイントです。毎回「バイバイ」「またね」のように同じ言葉を使うと、赤ちゃんが耳で覚えやすくなります。家族全員で同じ言葉を使うと、さらに分かりやすくなります。

手の振り方も、大きく、ゆっくり、相手に手のひらを向けて見せると、まねしやすくなります。急いでいるときは無理に行わず、余裕のある場面を選んでください。

すぐに反応がなくても、がっかりしなくて大丈夫です。赤ちゃんは見ている間にも、少しずつ情報をためています。

▶ 動画で確認:アニメで楽しむバイバイの挨拶練習

うさぎなどのキャラクターと一緒に、おじぎやバイバイの挨拶のやりとりを楽しめる知育アニメです。お別れの場面で毎回見本を見せるという節の内容に合わせ、親子で見ながら一緒に手を振る遊びの参考として置きます。

出典:ピカブーきっずch *Peek-a-boo kids channel*「1歳〜1歳半頃発達目安★はじめての挨拶練習★【こんにちわさようならぺこりんバイバイ】」(YouTube・約9分)

手遊び歌や鏡、家族・同じ月齢の子との関わりを使う

遊びの中に、手を使う動きを取り入れる方法もあります。

「げんこつやまのたぬきさん」や「むすんでひらいて」のように、手を合わせる動作を含む手遊び歌は、パチパチと一緒に楽しめます。腕や手を大きく動かす、シンプルな動きから始めてみましょう。リズムに乗って体を動かす楽しさが、手を使う習慣につながります。

「いないいないばあ」のような簡単な遊びも、目と耳を使いながら手を動かす楽しさにつながります。

「パチパチ」と言いながら両手を合わせて見せたり、「ポンポン」と言いながら自分の頭を軽くたたいて見せたりする方法もあります。赤ちゃんが月齢に合わせて、まねしやすい動きを選んでください。

鏡の前で一緒にバイバイやパチパチをすると、自分の動きが見えるので、まねしやすくなることがあります。自分の姿に興味を持つきっかけにもなり、楽しい遊びの時間になります。

人との関わりも、大きな後押しになります。赤ちゃんは、お兄ちゃん・お姉ちゃんや同じくらいの月齢の子の動きを、興味深そうに見ています。

上の子がいるご家庭なら、「バイバイして出かけるふり」をする遊びも一案です。家族がはっきりした仕草で手を振り返すと、バイバイが楽しい合図だと伝わりやすくなります。

児童館や子育て支援センターなどで同じ月齢の赤ちゃんと過ごすと、他の子の動きに刺激を受けて、突然まねを始めることもあります。

すぐに変化が見られなくても、いろいろな刺激に触れる経験が少しずつ成長につながります。人見知りの時期は、無理に輪に入らず、ママやパパのそばから眺めるだけでも十分です。

関わりの相手ごとに、取り入れやすい工夫をまとめます。

関わる相手・道具 取り入れ方の例
ママ・パパ 向かい合って座り、手遊び歌や「バイバイ」の見本を見せる
祖父母・親戚 帰り際や通話の終わりに、赤ちゃんに向けて大きく手を振ってもらう
兄姉 お出かけごっこで、笑顔のバイバイを見せてもらう
同じ月齢の子 支援センターなどで過ごし、他の子の動きを近くで見る
鏡 並んで映りながら、バイバイやパチパチを一緒にする

相手が変わると、赤ちゃんの反応も変わります。いつもは反応しない子が、お兄ちゃんの動きにはすぐ反応する、ということもあります。いろいろな相手と関わる機会を、気負わず増やしてみてください。

手を無理に動かさず、できたら一緒に喜ぶ

促すときに大切なのは、赤ちゃんの手を無理に動かさないことです。

手首や手のひらを強く握って動かすと、赤ちゃんが不快に感じて、その動作自体を嫌いになってしまうことがあります。

手を添えるなら、腕をそっと支えて、一緒に手を振る形にしましょう。赤ちゃんの反応を見ながら、ゆっくり進めます。

嫌がっているときや気持ちが向かないときは、無理に練習せずお休みしましょう。気持ちの準備ができるまで待つことも、大切な関わり方です。

赤ちゃんが少しでも手を動かしたら、「じょうずだね」「できたね」と、少し大げさなくらいに喜んで伝えます。拍手を添えると、うれしさがより伝わります。

最初はぎこちなくても大丈夫です。大好きなママやパパが喜ぶ姿を見ると、赤ちゃんは楽しくまねを続けるようになります。

「この動きをすると家族が喜んでくれる」と感じられることが、もっとやってみようという気持ちにつながります。動きの正確さよりも、やってみたこと、反応してくれたことを認めてあげてください。

よくある失敗も、あらかじめ知っておくと避けやすくなります。

  • 「バイバイは?」と何度も迫ってしまう
  • 眠いときやおなかがすいているときに練習してしまう
  • 手を強く握って動かしてしまう
  • できないことを、他の子と比べて口にしてしまう

どれも、赤ちゃんのためを思う気持ちから起こりがちなことです。気づいたときに、楽しい雰囲気に戻せれば十分です。

うまくいかなかった日の切り替え方も、決めておくと楽になります。たとえば、反応が薄い日はすぐに別の遊びに移る、翌日の別の時間に仕切り直す、といった具合です。「今日はここまで」と区切ることが、続けるコツでもあります。

パパや祖父母など、周りの大人にも「見せて、できたら喜ぶだけでいいよ」と伝えておくと、家族みんなで気持ちよく関われます。

バイバイをしないときの考え方と相談の目安

バイバイをしないときの考え方と相談の目安

バイバイをしないと、「何かあるのかな」と心配になりますよね。

結論としては、10ヶ月を過ぎても、1歳前後でも、バイバイだけが見られないことを理由に心配しすぎる必要はありません。

ただし、ほかの様子と合わせて気になる点があるときは、早めに相談すると安心につながります。

この章では、焦らなくてよい理由と、相談を考える様子の目安を整理します。読み終えたときに、「今日からできること」と「気になったら動く目安」の両方が手元に残るようにまとめました。

10ヶ月を過ぎても、1歳前後でも焦らなくてよい理由

この時期の発達は、個人差がとても大きいものです。早い子もいれば、ゆっくりな子もいて、それぞれが自分のペースで進んでいきます。

性格の違いも関わります。すぐにまねをする子もいれば、じっくり観察してから、あるとき急にできるようになる子もいます。

実は、バイバイをしていても見逃していることがあります。遊んでいるときに急に手を振ったり、ひとりで手を動かしたりすることが多いためです。

バイバイやパチパチは、手の動きだけでなく、言葉の理解や表現といったコミュニケーションの発達とも関係しています。そのため、ひとつの仕草だけで判断することはできません。

1歳を過ぎてから始める子も珍しくありません。1歳を過ぎてからバイバイやパチパチを始めた赤ちゃんでも、その後の発達に大きな差が出ないことがほとんどだといわれています。1歳半健診でも、指さしや言葉の理解、まねなどを含めた様子を、総合的に見ていきます。

バイバイやパチパチが健診の時点でできていなくても、それだけで問題があると判断されるわけではありません。ほかの項目と合わせて、全体の様子を見るのが一般的です。

1歳を迎えてからパチパチを始めた、という子もいます。「パチパチは?」と声をかけると拍手をするようになった、というような小さな変化は、ご家族にとって大きな喜びです。ゆっくりでも確実に進んでいる様子を、見逃さないようにしたいところです。

お子さんの様子を落ち着いて確かめたいときは、次の手順で見てみてください。

  1. 目が合うか、笑いかけると笑い返すかを見る
  2. 名前を呼んだときに、振り向いたり反応したりするかを見る
  3. パチパチや指さし、声のやりとりなど、ほかの仕草も確かめる
  4. お別れの場面で見本を見せながら、しばらく様子を見る
  5. 気になる点があれば、日付や場面をメモしておく

いくつかの仕草が少しずつ増えているなら、バイバイだけが遅くても、ゆったり見守って大丈夫です。

見守っている間に、ご家庭でできることをチェックリストにしました。できているものがあれば、それだけで十分な関わりです。

  • お別れの場面で、声と一緒に手を振って見せている
  • 手遊び歌やパチパチを、遊びの中で取り入れている
  • 小さな動きでも、笑顔で声をかけている
  • 嫌がる日は、無理をせずにお休みしている
  • 周りの子と比べず、その子の変化に目を向けている

ひとつの仕草が遅いだけで、特別な練習が必要になるわけでもありません。日常生活や遊びの中で、自然に関わり続けることが大切です。

他の子との比べすぎは、ママやパパの不安を大きくしてしまいます。その子自身の小さな変化を、見つけて喜ぶことを大切にしてください。

SNSや育児サイトで他の赤ちゃんの様子を目にする機会が増え、比べてしまう方も少なくありません。気持ちが沈むときは、少し離れて、目の前のお子さんの表情や声に意識を向けてみてください。

目が合いにくい・呼びかけに反応が薄いなど、相談を考える様子

バイバイの有無そのものよりも、ほかの様子と合わせて見ることが大切です。次のような様子が見られるときは、一度、専門家に相談してみてもよいでしょう。

  • 座っている姿勢が安定しない
  • あまり目が合わない
  • 表情が乏しい
  • 呼びかけへの反応がほとんどない

1歳を過ぎてもバイバイなどの身振りがまったく見られず、視線が合いにくい、名前を呼んでも反応が薄いといった様子が重なる場合も、同じように考えてください。

ここで大切なのは、ひとつの様子だけで決めつけないことです。いくつかの様子が重なっているか、長く続いているかを見ながら、迷ったら相談する、という考え方で大丈夫です。

相談先は、かかりつけの小児科や、自治体の保健センター、地域の子育て支援センターなどです。

1歳児健診や1歳半健診などの機会があれば、そこで相談するのもよい方法です。気になる点をメモしておくと、伝えやすくなります。

児童発達支援を専門とする施設の中には、0歳からの発達相談を受け付けているところもあります。お住まいの地域の窓口は、自治体の案内で確認してみてください。

メモには、次のような内容を書いておくと役立ちます。

  • 気になる様子と、それが見られる場面
  • バイバイの見本を見せたときの反応
  • パチパチや指さし、声など、できている仕草

相談の場では、日頃の様子をそのまま話せば十分です。うまく説明しようと気負う必要はありません。スマートフォンで撮った短い動画を見せると、様子が伝わりやすいこともあります。

相談は、何かを決めつけるためのものではありません。専門家に話すことで、「今のままで大丈夫」と分かって安心できることも多くあります。早めに相談することで、保護者の気持ちが軽くなる場合もあります。

バイバイは、赤ちゃんが人とつながる喜びを少しずつ育てていく、成長の一場面です。見本を見せて、できたら一緒に喜びながら、その子のペースを楽しみに待ってあげてください。

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