第106回全国高等学校野球選手権の各都道府県の代表校が決まりました。
◆代表校一覧
都道府県 | 代表校 | 出場回数 |
北北海道 | 白樺学園 | 9年ぶり4回目 |
南北海道 | 札幌日大 | 初出場 |
青森 | 青森山田 | 7年ぶり12回目 |
岩手 | 花巻東 | 2年連続12回目 |
秋田 | 金足農 | 6年ぶり7回目 |
山形 | 鶴岡東 | 2年ぶり8回目 |
宮城 | 聖和学園 | 初出場 |
福島 | 聖光学院 | 3年連続19回目 |
茨城 | 霞ヶ浦 | 5年ぶり3回目 |
栃木 | 石橋 | 初出場 |
群馬 | 健大高崎 | 9年ぶり4回目 |
埼玉 | 花咲徳栄 | 5年ぶり8回目 |
山梨 | 日本航空 | 3年ぶり7回目 |
千葉 | 木更津総合 | 6年ぶり8回目 |
東東京 | 関東第一 | 5年ぶり9回目 |
西東京 | 早稲田実業 | 9年ぶり30回目 |
神奈川 | 東海大相模 | 5年ぶり12回目 |
長野 | 長野日大 | 15年ぶり2回目 |
新潟 | 新潟産大付 | 初出場 |
富山 | 富山商 | 2年連続18回目 |
石川 | 小松大谷 | 3年ぶり3回目 |
福井 | 北陸 | 2年連続5回目 |
静岡 | 掛川西 | 26年ぶり6回目 |
愛知 | 中京大中京 | 7年ぶり29回目 |
岐阜 | 岐阜城北 | 9年ぶり4回目 |
三重 | 菰野 | 16年ぶり3回目 |
滋賀 | 滋賀学園 | 15年ぶり2回目 |
京都 | 京都国際 | 2年ぶり3回目 |
奈良 | 智弁学園 | 2年連続22回目 |
和歌山 | 智弁和歌山 | 2年ぶり27回目 |
大阪 | 大阪桐蔭 | 2年ぶり13回目 |
兵庫 | 報徳学園 | 6年ぶり16回目 |
岡山 | 岡山学芸館 | 5年ぶり3回目 |
鳥取 | 鳥取城北 | 6年ぶり6回目 |
広島 | 広陵 | 2年連続25回目 |
島根 | 大社 | 32年ぶり9回目 |
山口 | 南陽工 | 14年ぶり4回目 |
香川 | 英明 | 2年連続4回目 |
愛媛 | 聖カタリナ学園 | 初出場 |
徳島 | 鳴門渦潮 | 7年ぶり8回目 |
高知 | 明徳義塾 | 2年ぶり23回目 |
福岡 | 西日本短大付 | 3年ぶり7回目 |
佐賀 | 有田工 | 2年ぶり3回目 |
長崎 | 創成館 | 2年連続4回目 |
熊本 | 熊本工 | 3年ぶり23回目 |
大分 | 明豊 | 4年連続10回目 |
宮崎 | 宮崎商 | 3年ぶり6回目 |
鹿児島 | 神村学園 | 2年連続7回目 |
沖縄 | 興南 | 2年ぶり14回目 |
日程は組み合わせ抽選会が8月4日(日)に行われ、8月7日(水)から17日間(雨天順延、3回戦2日目・準々決勝・準決勝の翌日の休養日を含む)、阪神甲子園球場で開催されます。
◆第106回全国高等学校野球選手権日程表
今年は8/7~8/9の3日間は暑さ対策のため、「午前の部」と「夕方の部」に分けて試合を行う2部制を導入される関係で、入場券の扱いが変わるので注意が必要です(詳しくは、阪神甲子園球場HPを参照してください)。
もう一つの大きな変化というと、今春から導入された低反発バット。
選抜大会はもちろん、地方大会でも本塁打が激減しました。
その中で、今年は例年とは違ったドラマが生まれる期待感があります。
その期待感を持って、この記事では、第106回全国高等学校野球選手権の優勝候補、ダークホース、注目選手を紹介します。
夏の甲子園2024 優勝候補は?
激戦区神奈川県の東海大相模(神奈川)、今春の選抜高校大会準優勝の報徳学園(兵庫)、選手層の厚い大阪桐蔭(大阪)、春の近畿大会優勝校の京都国際(京都)、昨年からのバッテリーが残る広陵(広島)、昨夏ベスト4の原動力となったメンバー10人が健在の神村学園(鹿児島)あたりが有力とみています。
それぞれの特徴を紹介します。
- 東海大相模
- 報徳学園
- 大阪桐蔭
- 京都国際
- 広陵
- 神村学園
東海大相模
投手陣は198cm左腕藤田が完投するなど粘り強さを身につけ急成長したのが大きい。高橋、福田も三振の取れる投手で層が厚く、打線も1番三浦外野手、3番中村外野手、4番金本内野手がチームを引っ張り、7試合で66得点、低反発のバットの影響を感じさせない5本塁打と活発。
さらに、激戦区神奈川の代表校で、厳しい戦いを経験しており、頂点を狙えるだけの戦力は整っているので優勝候補の一角にあげました。
5年ぶり12回目、元プロで巨人選手だった原監督になってからは初めての甲子園出場で、采配にも注目です。
12年ぶり5度目の頂点に立った東海大相模ナイン(引用;神奈川新聞)
◆神奈川県大会の勝ち上がり
2回戦 | 14-0 横浜桜陽 |
3回戦 | 7-0 厚木王子 |
4回戦 | 12-0 藤沢清流 |
5回戦 | 8-1 藤嶺藤沢 |
準々決勝 | 13-1 日大藤沢 |
準決勝 | 6-4 向上 |
決勝 | 6-4 横浜 |
◆決勝戦ハイライト動画(引用;バーチャル高校野球)
どちらが甲子園に出場しても全国制覇を狙えそうな超ハイレベルな決勝戦でした!
報徳学園
選抜大会は今朝丸投手、間木投手の2枚看板で準優勝。
兵庫大会では、伊藤投手、上坂投手、今堀投手も成長して投手陣がより充実し、3番安井外野手、4番斉藤内野手は勝負強く、7試合で50得点と選抜大会の時以上にも打力がアップしたと思うことから優勝候補にあげました。
私的にはイチオシの学校です。
選抜では2年連続の準優勝だけに、夏にかける意欲は他校を圧倒。
「逆転の報徳」再現で、金村投手を擁した81年以来、43年ぶりの夏日本一を目指す!
鍵を握る報徳学園のもう一人のエース間木歩投手(引用:報知新聞)
◆兵庫県大会の勝ち上がり
2回戦 | 13-4 舞子 |
3回戦 | 7-0 姫路工 |
4回戦 | 8-0 星陵 |
5回戦 | 9-0 明石南 |
準々決勝 | 4-0 神戸学院大附 |
準決勝 | 5-4 社 |
決勝 | 4-0 明石商 |
◆準決勝ハイライト動画(引用;バーチャル高校野球)
昨年代表の社との準決勝。1-4から同点に追いつき、タイブレークで勝った試合。今年の報徳学園の強さを象徴する試合。まさに「逆転の報徳」!
大阪桐蔭
出場するたびに優勝候補と言われ、最近の全国制覇は一昨年の選抜大会。
昨年夏は大阪大会の決勝で履正社に敗れて出場を逃し、今春の選抜も準々決勝で報徳学園に敗れました。
しかし、今年のチームも投手力が高くて層は厚く、平嶋投手、2年生の森投手、中野投手、いずれも150kmの速球を投げるます。
以前に比べると打力は落ちた感はあるが、3番徳丸外野手を中心に下位まで切れ目がない。注目のラマル内野手が不調なのが気がかりですが、準々決勝の早稲田摂陵戦で代打で本塁打を放つなど、復調の兆しがあるのが明るい材料ですね。
大阪大会では、そのラマル内野手の代わりに一塁を守った内山内野手に本塁打が飛び出すなど、層の厚さはさすがです。
ラマル選手が本来の調子を取り戻せば、2018年以来の夏優勝も見えてくるという期待感も含めて優勝候補の一角にあげさせていただきました。
準々決勝の早稲田摂陵戦で本塁打を放ったラマル選手(引用;報知新聞)
◆大阪府大会の勝ち上がり
2回戦 | 10-0 東 |
3回戦 | 11-0 枚方なぎさ |
4回戦 | 7-0 城東工科 |
5回戦 | 8-4 大阪商大堺 |
準々決勝 | 7-3 早稲田摂陵 |
準決勝 | 12-2 履正社 |
決勝 | 3-1 東海大大阪仰星 |
◆準決勝ハイライト動画(引用;バーチャル高校野球)
ライバル履正社を圧巻の5回コールド勝ち!
京都国際
今春の選抜では青森山田に3-4で初戦で敗れたが、その直後の近畿大会で優勝。
昔から、「近畿を制する者は全国をも制す」といわれていて、京都大会ではその強さを存分に発揮して優勝し、甲子園出場を決めました。
その強さを象徴した試合が準決勝の龍谷大平安戦と決勝の京都外大西戦。
準決勝では、それまでは無失点で勝ち上がってきた古豪 龍谷大平安に11-1(8回コールド)、決勝でも選抜に出場した京都外大西に14-3と圧倒した。
投手陣はエースの3年生中崎投手に加え、2年生の西村投手が急成長。両左腕は全国でもトップレベル。
打線もチーム本塁打0で盗塁もわずか3ながら、主将の藤本内野手を中心に打ち勝つ野球を甲子園でも見せてくれるのではないでしょうか。
決勝・京都外大西を破り優勝し喜ぶ京都国際ナイン(引用;読売新聞)
◆京都府大会の勝ち上がり
2回戦 | 3-0 京都成章 |
3回戦 | 7-0 洛水 |
4回戦 | 4-3 塔南・開建 |
準々決勝 | 11-3 西城陽 |
準決勝 | 11-1 龍谷大平安 |
決勝 | 14-3 京都外大西 |
◆準決勝ハイライト動画(引用;バーチャル高校野球)
それまで無失点で勝ち上がってきた龍谷大平安を初回から圧倒し、8回コールド勝ち
広陵
昨年の選抜から3回の甲子園を経験している高尾投手と主将只石捕手ののバッテリーの存在が大きいですね。
投手も高尾だけでなく、片寄、堀田、山口といずれも安定感抜群で、特に山口は38回2/3を投げて奪三振38と投球回数を上回り、高尾を助ける大きな存在になりそうです。
浜本外野手、田村外野手、土居内野手、只石捕手の上位打線も強力で、失策も6試合でわずかに2と守備も硬く、選抜大会優勝2回、夏の選手権大会準優勝2回の名将中井監督も甲子園での戦い方を熟知されていることから優勝候補にあげました。
広島商を3-1で破り、2年連続25度目の甲子園出場を決めた広陵ナイン(引用:読売新聞)
◆広島県大会の勝ち上がり
2回戦 | 7-0 大竹 |
3回戦 | 5-0 広島観音 |
4回戦 | 4-0 市立呉 |
準々決勝 | 13-2 総合技術 |
準決勝 | 4-1 呉港 |
決勝 | 3-1 広島商 |
◆決勝戦ハイライト動画(引用;バーチャル高校野球)
名門校同士の白熱した見ごたえがある試合でした。
神村学園
昨年夏の甲子園でベスト4に進出したメンバーが10人残り、今春の選抜でも1勝した神村学園。
選抜で本塁打を放ち、18歳以下日本代表候補に選ばれた4番正林外野手は長打力と確実性があり、増田内野手、入耒田外野手など選球眼の良い打者が多く、5試合で盗塁が14と小技も得意で効率よく点が取れるのが強みで、投手陣も成長著しい早瀬、エース今村も安定しており、5試合で6失策の守備が整備されれば、昨年のベスト4以上が期待できることから優勝候補にあげました。
優勝を決め、マウンドでほえる神村学園の今村拓未投手(引用;朝日新聞)
◆鹿児島県大会の勝ち上がり
2回戦 | 8-3 鹿児島商 |
3回戦 | 8-0 鹿屋工 |
準々決勝 | 8-0 鹿屋中央 |
準決勝 | 10-0 枕崎 |
決勝 | 8-0 樟南 |
◆決勝戦ハイライト動画(引用;バーチャル高校野球)
神村学園の強さが際立った試合!
夏の甲子園2024 ダークホースは?
はっきり言って、優勝候補ほどインパクトがないものの、投打のバランスが良くてダークホース的な存在がメチャクチャ多い。
むしろ、このダークホースから優勝校が出るかもしれません。
- 青森山田
- 花咲徳栄
- 健大高崎
- 関東第一
- 中京大中京
- 智弁和歌山
- その他ダークホース
青森山田
選抜8強の原動力となった関投手と桜田投手が健在で、両投手とも直球と変化球の切れが増し、成長。
打撃面でも、4番を打つ原田内野手は八戸学院光星戦では2本の本塁打、チーム全体としても5試合で6本塁打を放つなど、低反発バットの影響を感じさせないくらいパンチ力があり、優勝を狙える力は充分にあると見ています。
気になったのは、決勝戦で両エースで11四死球。甲子園で勝ち抜くには投手の制球が鍵になりそうです。
対八戸学院光星戦 5回2死二塁、中堅席に突き刺さる中越え2点本塁打を放つ青森山田・原田(引用;日刊スポーツ)
◆青森県大会の勝ち上がり
2回戦 | 16-0 八戸北 |
3回戦 | 12-0 下山学園 |
準々決勝 | 6-1 八戸学院光星 |
準決勝 | 15-0 八戸工大一 |
決勝 | 4-3 弘前学院聖愛 |
花咲徳栄
打線は、プロ注目の高校通算26本塁打の石塚内野手や長打力のある生田目外野手を中心に7試合で4本塁打と切れ目がなく、11犠打26盗塁の小技も絡めることもできるのが魅力です。
投手はエース上原。春の関東大会初戦で5回参考記録ながらノーヒットノーランを達成した。決勝の昌平戦は前の試合で指の豆が潰れた影響もあり打ち込まれたが、リリーフした右腕の岡山が粘投でチームを5年ぶりの甲子園に導きました。
甲子園でも1人の投手で勝ち抜くのは難しく、岡山投手の出来が優勝の鍵を握るかもしれないですね。
優勝を決め、喜ぶ花咲徳栄の選手たち(引用;読売新聞)
◆埼玉県大会の勝ち上がり
2回戦 | 14-1 越谷東 |
3回戦 | 9-0 鴻巣 |
4回戦 | 10-0 星野 |
5回戦 | 4-1 滑川総合 |
準々決勝 | 12-9 西武台 |
準決勝 | 3-1 山村学園 |
決勝 | 11-9 昌平 |
健大高崎
群馬大会では、前橋育英、桐生第一にタイブレークで勝利するなど粘り強さを発揮。
決勝では、昨年夏代表の前橋商を圧倒して春夏連続の甲子園出場を決めました。
選抜優勝校でもあるので、当然優勝候補の一角に食い込んでくるはずが、この記事を書いている最中にとんでもないニュースが入ってきました。
選抜大会では右腕の石垣投手と左腕の佐藤投手の2枚看板が活躍し、優勝しましたが、2枚看板の一人佐藤投手が肘の側副靱帯(じんたい)損傷と疲労骨折が判明し、メンバー外になりました。
トミー・ジョン手術をすることを検討しているとのこと。まだ2年生なので、とにかく、一日も早く回復して来年に再び雄姿を見せて欲しいですね。
仲本、下重の両投手が佐藤が抜けた穴をどれだけカバーできるかが鍵となると思います。
打線はの箱山捕手が注目されていますが、準々決勝の高崎経済大附の試合では、田中内野手、白石外野手、森山内野手、高山内野手に4本塁打が飛び出すなど、どこからでも点が取れる打線で切れ目なく、迫力があります。
そして、健大高崎といえば機動力。持ち味の機動破壊に期待!
主力投手が欠場とはいえ、全国で唯一春夏連覇を狙える権利がある学校なだけに、戦いぶりが注目されます。
夏の甲子園で155キロ出したいと意気込む石垣元気投手(引用;デイリースポーツ)
◆群馬県大会の勝ち上がり
2回戦 | 18-1 藤岡北 |
3回戦 | 6-5 桐生第一 |
準々決勝 | 19-3 高崎経大附 |
準決勝 | 9-8 前橋育英 |
決勝 | 5-1 前橋商 |
関東第一
選抜では優勝候補の一角にあげられながら、タイブレークで八戸学院光星に初戦で敗れました。
八戸学院光星の洗平投手を打ちあぐみ、自慢の打力が活かせなかったのが敗因。
しかし、もともとは長打力のある主将の高橋内野手が中軸に座り、打撃にも隙がないチームで、今夏の初戦となった芝戦はタイブレークで勝利し、選抜の苦い経験を活かせた。
制球力の高い左腕畠中投手、140キロ台の速球派の右腕坂井を中心に投手層が厚く、激戦区の東東京の代表でもあり、総合力は高いと見ています。
優勝し歓喜する関東第一バッテリー(引用;日刊スポーツ)
◆東東京大会の勝ち上がり
3回戦 | 4-3 芝 |
4回戦 | 8-0 都立足立新田 |
5回戦 | 8-1 成立学園 |
準々決勝 | 8-4 修徳 |
準決勝 | 6-1 二松学舎大附 |
決勝 | 8-5 帝京 |
中京大中京
左腕中井、右腕宮内、左腕飯島、2年生右腕田中、左腕佐藤ら、複数の好投手を擁し、愛知県大会を制しました。
打線は派手さはないが、選球眼がよく、犠打を絡めた多彩な攻撃で、初戦から無失点で決勝まで勝ち上がってきた東邦を振り切ったのは大きな自信につながったと思います。
投手力が充実しているだけに、15年ぶりの全国制覇も充分にあり得ますね。
決勝戦 1回 2点2塁打を放つ中京大中京の仲。甲子園でも爆発するか!(引用;読売新聞)
◆愛知県大会の勝ち上がり
3回戦 | 7-4 誉 |
4回戦 | 7-3 誠信 |
5回戦 | 7-0 名城大附 |
準々決勝 | 6-5 名古屋たちばな |
準決勝 | 7-0 日本福祉大付 |
決勝 | 7-3 東邦 |
智弁和歌山
昨年の夏はまさかの県予選初戦敗退し、昨秋も県大会準決勝で敗れ、2季連続で甲子園出場を逃しています。
しかし、身長197cmの右腕中西投手、2年生の渡辺を始め、多彩な投手陣が強みです。
打撃面はチーム本塁打は5試合で4本と相変わらず迫力がありますが、その中でも注目は1年生で名門の二塁を任される松本で、春の近畿大会でも活躍し、この夏の和歌山大会の初戦で本塁打も記録しているのは驚異ですね。今後が楽しみな選手です。
木製バットで本塁打を量産する4番の花田、俊足巧打の2年生藤田外野手、守備範囲の広い遊撃手山田内野手(2年生)とタレント揃いです。
今春の近畿大会では準優勝に終わったが、甲子園のひのき舞台で一気に開花するかもしれませんね!
一冬で13キロ増量した2年生渡辺投手。甲子園ではエース中西投手をどれだけ助けられるかが鍵(引用:スポーツ報知)
◆和歌山県大会の勝ち上がり
2回戦 | 7-0 笠田 |
3回戦 | 7-0 和歌山南陵 |
準々決勝 | 12-0 日高 |
準決勝 | 7-0 田辺 |
決勝 | 4-2 近大新宮 |
その他ダークホース
他に上位に進出する力をもっているのが、花巻東(岩手)、智弁学園(奈良)、明徳義塾(高知)、明豊(大分)、興南(沖縄)あたりとみています。
花巻東(岩手)は昨夏の甲子園で8強入りに貢献した好投手の葛西と小松の2人が健在で、俊足の簗田内野手や長打力もある藤原外野手など多彩な攻撃ができ、総合力が高い。昨年以上の成績も期待できるチームです。
智弁学園(奈良)は、昨夏の甲子園を経験した主将知花内野手や佐坂捕手が並ぶ打線は強力で、左腕田近も好投手。準々決勝ではライバル天理に5-2、決勝では奈良大附5-4で競り勝って、2年連続の出場を決めました。
明徳義塾(高知)は、2年生左腕の池崎投手が成長し、粘り強い左腕内山(3年生)ら投手陣も多彩。1年生ながら名門のマスクをかぶる里山捕手のリードにも注目。
明豊(大分)は、3季連続の甲子園、しかも、4年連続の全国選手権出場で経験も豊富。
昨夏、今週の選抜の甲子園を経験した右腕野田投手は直球に力があり、打ち取るための変化球をマスターして投球に幅が出来た。打線は、機動力のある木村外野手偉、高木外野手に機動力があり、どの打順からでも得点できるのが魅力です。
興南(沖縄)は、昨秋に故障していたエース左腕の田崎が復調。右腕の金城も安定しており、投手力は充実していて面白い存在です。
今年の夏は飛びぬけた力のある学校はなく、例年、甲子園で著しく成長するチームもあり、混戦は必至。
夏の甲子園2024 注目選手
この夏の甲子園に出場する注目の選手を投手編と打者編に分けて見てみます。
- 投手編
- 打者編
投手編
今年のドラフト1位候補は何といっても、報徳学園(兵庫)を選抜準優勝に導いた151キロ右腕の今朝丸裕喜。
兵庫大会の初戦の舞子戦は5回を投げて被安打8、4失点と打ち込まれたが、決勝の明石商戦は完封するなど、本来の調子を取り戻しました。
青森山田(青森)の右腕関浩一郎、広陵(広島)の右腕高尾響は共には最速152キロ、大阪桐蔭(大阪)の右腕平嶋桂知は最速154キロの速球が武器。
198㎝の長身から149キロの速球を投げる東海大相模(神奈川)の左腕藤田琉生にも注目。
2年生投手では、決勝で15奪三振の右腕森陽樹(大阪桐蔭)、中野大虎(大阪桐蔭)、福田拓翔(東海大相模)はいずれも150キロ前後の直球を投げるので、今後の成長が楽しみです。
オリックス吉田輝星の弟 吉田大輝(金足農)も145キロの速球を投げる右腕で面白い存在になりそう。
↓↓県大会決勝戦で145キロの速球で三振を奪った時の今朝丸投手(報徳学園)の投球
報徳学園の今朝丸。MAX151。下級生の頃から経験豊富な右腕が、3年生になり大きく進化。平均130キロ台だった速球が常時140キロ台を記録できるように。ドラフト上位候補に名乗りを上げる。#高校野球 pic.twitter.com/b9zTdv5WHV
— マチェイ (@Maciej_urawa) July 28, 2024
↓↓青森山田の関浩一郎投手が速球で三振を奪って優勝を決める!
第106回全国高等学校野球選手権青森大会
決勝:青森山田4-3弘前学院聖愛(試合終了)
センバツ出場校青森山田が弘前学院聖愛を破って春夏連続で甲子園出場!本日は関浩一郎の好リリーフ、佐藤洸史郎の満塁ホームラン等で勝利を呼び込んだ。甲子園優勝候補の一角となりそうだ。
pic.twitter.com/vATIOKFaET— アマ野球@ドラフト (@amaswallow) July 22, 2024
↓↓149キロ記録した時の藤田投手(東海大相模)の投球
東海大相模・藤田くんの149キロ記録! pic.twitter.com/iY8mK8JUp5
— ヨ・ペンジュン (@yo_penjun) July 23, 2024
打者編
今年のドラフト上位候補と言われるのが、花咲徳栄(埼玉)の長打力抜群の大型遊撃手石塚裕惺内野手は高校通算26本塁打、健大高崎(群馬)の強肩強打で世代ナンバーワン捕手といわれる箱山遥人捕手は高校通算35本塁打、早実(西東京)の木製バットで本塁打を量産する宇野真仁朗内野手は高校通算64本塁打を誇る。
神村学園(鹿児島)の正林輝大外野手は今春の選抜でも本塁打を放つ高校通算19本塁打の強打者だ。
広陵(広島)の只石貫太捕手は木製バットで本塁打を打てるパワーが魅力、大阪桐蔭(大阪)の境亮陽外野手は50メートルを5秒8で走る快足が武器でセンバツでランニングホームランを放ち、そのタイムはソフトバンク・周東佑京級。
↓↓埼玉県大会決勝戦。花咲徳栄4番石塚裕惺選手満塁走者一掃2ベースで5打点目!
この男に緊張は無いのか
花咲徳栄4番石塚裕惺選手 満塁走者一掃2ベースで今日5打点目!
花咲徳栄6-2昌平
5回表終了 pic.twitter.com/fj3XafIr0s— 埼玉高校野球FANCLUB (@koukouyakyuFC) July 28, 2024
↓↓早稲田実業 宇野真仁朗選手 レフトスタンドへ逆転の満塁ホームラン
早稲田実業
宇野真仁朗くん
レフトスタンドへ逆転の満塁ホームラン⚾️#高校野球 #甲子園 #西東京大会 #早稲田実業 pic.twitter.com/T5WOZ0pXYu— カイト【⚾️球児園⚾️】 (@mori_Toin0626) July 22, 2024
↓↓大阪桐蔭 境亮陽外野手 この足の速さを見よ!
さすが境亮陽(大阪桐蔭)
強い、速い。
ランニングホームランの翌日は快足を飛ばしてスリーベースに! pic.twitter.com/QadzmNlXt0— ナガ (@ToranokoV) March 28, 2024
まとめ
今夏の第106回全国高校野球選手権は暑さ対策のため、8/6~8/9の3日間は午前の部、夕方の部と2部制になります。
今回は試験的な導入だが、主催者側は今大会で課題を洗い出し、本格的な導入を検討されるのではないでしょうか。
暑さ対策は重要で、地方大会でも熱中症と思われる症状を訴え、中には救急車で搬送された選手もいたので、各校と主催者側の連係プレーも必要だと思います。
また、春から導入された低反発バットの影響もあり、選抜高等学校野球大会、そして、地方大会を見ても本塁打数が減少しました。
そういう意味では、昨年までとは違った戦略で勝ち抜く高校も出てきて、この記事にあげた有力校だけでなく、それ以外の学校も上位に進出してくる可能性がありますね。
とにかく、まずは選手及び大会関係者の健康面を最大限に考慮して、素晴らしい大会になることを祈っています!
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