煮干しは体に悪いの?
煮干しは体に悪くありません。栄養が豊富で、普段の食事に取り入れることで健康にも良いものです。煮干しは青魚を乾燥させて作られ、特にカタクチイワシやマイワシなどの小さな魚が使われます。ただ、煮干しには塩分があるので、体に影響することがあります。どんな影響があるのか紹介します。
煮干しが体に悪いと言われる理由
煮干しを食べ過ぎると、塩分が多くなりすぎることがあり、それが血圧を上げる原因になることもあります。また、煮干しに含まれるプリン体が多いため、痛風を持っている人が大量に食べると症状を悪化させる可能性があります。煮干しを適量で楽しむことが大切です。
体に良くないといわれる理由は4つです。
- 塩分が多い
- プリン体が多い
- 保存料や添加物が含まれている
- 食中毒の原因になることがある
塩分が多い
煮干しが体に悪いと言われる理由には、塩分の多さがあげられます。意外と塩分を多く含んでいますが、食べ過ぎなければ、塩分過剰になる心配はありません。通常の調理で使う分には特に問題はないといえますが、おやつがわりにボリボリかじるなどの場合は注意が必要です。塩分が気になる場合は、減塩タイプや塩無添加の商品を選ぶことをおすすめします。
プリン体が多い
煮干しが体に悪いと言われる理由には、プリン体を多く含んでいることがあげられます。すでに尿酸値が高めという人は摂取し過ぎないよう、注意が必要です。プリン体は多くの食品に含まれる成分で、美味しさのもとになるものです。煮干しに含まれるプリン体が多いため、尿酸値が既に高い人は摂取に注意が必要です。
保存料や添加物が含まれている
煮干しはイワシを煮てから干すことで作られます。煮るときは空気に触れないため酸素による変化は起きませんが、干すときには空気に触れるため、煮干しの脂肪が酸化し始め、生臭さが出ることがあります。煮干しには酸化防止剤などの添加物が使われることがあります。これらの添加物は安全とされていますが、体に与える影響を心配する人もいます。もし酸化防止剤が気になる場合は、添加物を使っていない無添加の煮干しを選ぶのが良いでしょう。
食中毒の原因になることがある
煮干しは出汁に使うことが多いですが、内臓も一緒に干されているため、昆布やかつお節に比べて劣化や酸化が起こりやすいです。煮干しやかつお節に含まれるアミノ酸「ヒスチジン」は、保存状態が悪いと「ヒスタミン」という物質に変わってしまいます。このヒスタミンは、食中毒の原因となることがあります。乾燥しているとは言え、開封後は早めに使い切ることが大切です。
煮干しの保存方法
煮干しを適切に保存することは、料理の際の風味と栄養を保つために重要です。新鮮な状態を維持し、出汁の品質を高めることができます。湿度管理と光からの保護を徹底することで、風味の劣化やカビ、虫害のリスクを抑えることが可能です。さらに、酸化を防ぐために以下の3つのポイントに注意しましょう。
- 容器の使用
- 保管場所
- 冷蔵・冷凍保存
容器の使用
未開封の状態では、常温で保管できます。開封した後は、密閉容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵保存の場合は約1ヶ月、冷凍保存であれば約3ヶ月持ちます。煮干しは酸化しやすいため、賞味期限内に早めに使い切ることが大切です。変色して黄色っぽくなったり、匂いが強くなると酸化しているサインですので、使用する際は見た目と匂いをよく確認しましょう。
保管場所
直射日光や高温の場所を避ける。
涼しく暗い場所での保存する。
冷蔵・冷凍保存
長期間保存する場合は、冷蔵庫や冷凍庫を利用する。
冷凍すると、半年程度品質を保つことができる。
小分けにして冷凍すると、使用時に便利。
煮干しの保存方法について簡単に説明します。未開封の煮干しは室温で保管できます。開封後は、空気に触れると酸化しやすいので、密閉容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。冷蔵なら1ヶ月、冷凍なら3ヶ月持ちます。
煮干しが黄色く変色したり、匂いが強くなった場合は品質が落ちているサインですので、使う前に必ず確認してください。
煮干しは食べ過ぎると病気になる?
食べ過ぎると心配される病気
煮干しを出し汁に使う分には安全ですが、食べ過ぎると健康にデメリットがあるため注意が必要です。食べ過ぎによって心配される病気を3つ紹介します。
- 高血圧
- 腎臓病
- 痛風
高血圧
煮干しを過剰に食べ過ぎることは、塩分の過剰摂取につながります。塩分の過剰摂取は血圧を上昇させ、高血圧の原因となります。
高血圧は、脳内出血や脳梗塞など脳卒中のリスクを高めるので食べ過ぎには注意しましょう。
腎臓病
腎臓は体の中で塩分のバランスを整える大切な役割をしています。塩分を食べすぎると腎臓に悪い影響を与え、腎臓の働きを弱めることがあります。
煮干しにはリンという成分が含まれており、たんぱく質も豊富です。リンやたんぱく質を過剰に摂取すると、腎臓に余計な負担がかかります。
特に腎臓の機能が弱っている人は注意が必要です。
痛風
煮干しにはプリン体という成分が多く含まれています。これが体内で尿酸に変わり、尿酸が多くなると血中尿酸値が高くなり、高尿酸血症という状態になります。高尿酸血症は、尿酸が関節に結晶として蓄積し、痛風という症状を引き起こす原因となります。痛風は関節が急に強く痛むことが特徴です。
煮干しの1日の適量は?
煮干しの栄養素と健康への利点
煮干しは乾燥させた小魚で、日本料理に頻繁に使用されます。カルシウムが豊富に含まれており、骨を丈夫にし骨折のリスクを低減します。また、タンパク質も豊富で免疫機能を支え、全体的な健康を維持するのに役立ちます。煮干しはこれらの栄養素を簡単に摂取できるため健康促進に適していますが、含まれる塩分には気をつけましょう。
幼児や小さな子供が食べる時の注意点
幼児や小さな子どもが煮干しを食べる際には、特に注意が必要です。乾燥して硬くなった煮干しは、そのままでは飲み込みにくく、喉に詰まる危険もあります。乳幼児に与える場合は、小さく砕いたり、ミキサーで粉末にしてご飯のふりかけとして使用するのが安全です。乳幼児(1~5歳)の塩分摂取量は1日3.0gから4.5g未満が推奨されています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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